
どうも、事務長です。
今回のブログは真面目に書きたいと思います。
いつものようなこんな感じ↓ではないことを言っておきます。
介護施設を運営していますとベッドやソファーからの転落事故が報告されることがあります。
当然ですが、このような転落事故はあってはなりません。
そこでいきなりですが、
アナタは実際にソファーやベッドから落ちたことはありますか?
まぁ 殆どの方が経験ないかと思います。
では、実際に落ちてみるとどうでしょう?
想像以上に痛いものです。
痛みは、報告書には書かれないんです。(書かれにくい)
特に、床が固い場合は衝撃が直撃し、痛みが長引くこともあります!
ベッドから転落してしまったご高齢者は、気を使ってくださって『大丈夫!』なんて言うかも知れません。
また、認知症などでうまく表現できていないかも知れません。
この記事では、実際にソファーやベッドから転落してみて、皆様の転落事故の重大性を届けられたらと思っております。
ソファーやベッドから落ちるとどれくらい痛いのか?実際に検証
実際にソファーやベッドから落ちてみたら、高さに関係なく痛みが強く、ケガのリスクがあることが分かりました。
実験1:ソファーから落下 → 意外と衝撃が強く、普通に痛い
まず、一般的なソファー(座面の高さ約40cm)に横になり、何も支えずに横に転がるように落下する実験を行いました。結果は以下の通りです。
- 着地部分:腕、胸、腰、膝など
- 衝撃度:そこそこ強め、いや、だいぶ強め。どれくらい強めかと言うと 落ちてすぐに『う〜〜』となるくらい。痛みの持続時間:30秒ほど
意識的に落ちたため受け身を取ることができましたが、それでも頭や肘や胸に強い衝撃を感じました。受け身が取れたため、かろうじて顔は打ちませんでしたが、首と頭に衝撃が走りました。むち打ちのリスクもあるかなと体感しました。
しかし、寝ている状態で無防備に落ちた場合は受け身が取れず、顔面を強打するリスクが高まります。これを考えるとゾッとしました。
実験2:ベッド(床に直落ち) → ソファーより高さがあり、さらに痛い
次に、高さ50cmのベッドから落ちる実験を行いました。寝返りを打つように転がり、そのまま床に直落ちする形です。
- 着地部分:腕、胸、腰、膝など
- 衝撃度:だいぶ強め、先程のソファーから落下より激しく痛い、確実にダメージが倍。
- 痛みの持続時間:60秒ほど
ソファーよりも高さがあるため、床への衝撃が増します。特にフローリングだと、身体の骨が直に打ちつけられるような感覚があり、強い痛みを伴いました。
また、受け身を取らずに落ちた場合は頭や顔面を床に打ちつける可能性が高く、大ケガにつながる危険があります。もちろん、首や頭にも衝撃が走り、軽いむち打ちになった感覚がありました。
実験3:ベッド(下に絨毯あり) → 痛みが半分に軽減!
では、ベッドの下に絨毯が敷いてある場合はどうなるのか?同じようにベッドから落ちてみました。
- 着地部分:腕、胸、腰、膝など
- 衝撃度:痛いことに変わりはないが、床に落ちたときの半分くらいの衝撃度。
- 痛みの持続時間:15秒ほど
絨毯が衝撃を吸収し、痛みがかなり軽減されました。特に分厚いクッション性のあるマットなら、さらに痛みが減ることが予想されます。
転落事故を防ぐためにできること
転落事故を防ぐためには、以下のような対策が効果的です。
ベッドガードや低床ベッドの活用
ベッドガードを設置することで、寝返りを打っても落ちるのを防ぐことができます。また、低床ベッドを選ぶことで、万が一転落しても衝撃を軽減できます。
マットレスの高さを見直して衝撃を減らす
マットレスが厚すぎると転落時の衝撃が増すため、適度な高さのものを選ぶのがポイントです。
絨毯やクッションマットで衝撃を和らげる
ベッドやソファーの周りにクッションマットを敷くことで、転落時のダメージを最小限にできます。
特に高齢者は「転落しない環境作り」が重要
高齢者の場合、ちょっとした転倒でも重傷になるリスクが高いため、以下のような環境作りが重要です。
- ベッドの高さを低くする
- 周囲にクッション性のある素材を敷く
最後に
転落事故は、適切な対策を取ることで大幅に防ぐことが可能です。日頃から意識して、安全な環境を作りましょう。
ただし、施設の設備やご本人の希望、介護のしやすさなどにもよるため、一概に「これが正解」とは言えません。それぞれの環境や状況に応じて、最適な方法を考えることが大切です。
とはいえ、ちょっとした工夫をするだけでも、転落のリスクを減らすことはできます。例えば、ベッドの高さ調整やクッション性のあるマットの設置、などできる範囲で工夫をすることが重要です。
安全な生活環境を整えることで、転落事故を防ぎ、安心して過ごせるようにしましょう。
森の里では、転落や転倒の事故を防ぐために、職員同士でしっかり情報を共有し、これからも利用者様が安心して過ごせるように努めていきます。